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口呼吸は感染しやすくなる?鼻呼吸が持つ“天然のバリア力”とは
11月も後半になり、冷え込む日が増えてきましたね。
世間では体調不良やインフルエンザの方が増えているようです。みなさんは何か感染予防対策をされているでしょうか。
感染予防には「手洗い」「しっかり眠ること」「バランスのよい食事」「ストレスをためないこと」などが大切だと言われています。
そして実は——
“呼吸のしかた”も、見落とされがちな感染予防のポイントです。
私たちは 1日に約2万回 呼吸しています。
その「たくさんの呼吸」を 鼻でしているか、口でしているかで、体の守り方が大きく変わってきます。

鼻は“天然の空気清浄フィルター”
鼻の中には、空気中のウイルスや細菌、ホコリ、花粉をとらえる粘膜があります。
さらに、空気を温めたり湿らせたりする加湿・加温機能を持っており、吸い込んだ空気が体に入りやすい状態に整えられます。
また、鼻粘膜には IgA(アイジーエー)という免疫物質があり、侵入してきた病原体をブロックする大切な働きを担っています。
鼻は、体の“第一関門”として感染から私たちを守ってくれているのです。
口呼吸だとどうなる?
口呼吸による影響は幅広く、
- 風邪やウイルス感染にかかりやすくなる
- 口臭・虫歯・歯周病のリスクが上昇する
- 子どもでは歯並び・噛む力・姿勢・睡眠の質に影響する
など、さまざまな問題につながることが知られていますが、今回はこの中でも“感染予防”に焦点を当ててお話しします。
口で呼吸をすると、鼻のフィルターを通らずに空気が喉へ直接入り込んでしまうため、ウイルスや細菌が侵入しやすくなります。
さらに口や喉が乾燥しやすく、粘膜のバリア力が低下してしまいます。“乾燥した粘膜”はウイルスが付着しやすく、増えやすいことがわかっています。
口呼吸への対策 〜歯科医院でできるサポート〜
口呼吸はただ「口が開いているだけ」ではなく、舌の位置・口まわりの筋肉の弱さ・姿勢の崩れ、鼻詰まりなど、複数の要因が関わっています。
歯科医院では、次のようなサポートができます。
● MFT(口腔筋機能療法)で“正しく使う力”を育てる
MFTは、舌・唇・頬などの口周りの機能を整えるトレーニングです。
- 舌を正しい位置(上あご)に置く練習
- 唇を閉じる力をつける練習
- 正しい飲み込み方・噛み方
- 鼻呼吸しやすいお口の使い方 など
これらのトレーニングを継続することで、「鼻で呼吸するための土台」ができます。
ちなみにこのトレーニングは開咬と呼ばれる歯並びの改善にも有効です。
● 口テープは“鼻呼吸の練習”として有効なことも
口テープは軽く唇を閉じる手助けをしてくれ、以下の効果が期待できます。
- 唇が開かないよう物理的にサポート
- 鼻で吸う感覚をつかむ練習になる
- 喉の乾燥を防ぎ、粘膜のバリア力を保ちやすい
使い方はとても簡単で、市販のイビキ防止テープや、ホワイトテープなどで上下口唇を閉じた状態で止めます。
基本的に寝る時の使用が多いですが、TVを見たり本を読んだりするときに使用するのも効果的です。
実際に使っている患者様のお話を聞くと、歯並びが改善する、寝つきが良くなった、テープをしていた方が口が乾かずによく眠れるなど嬉しい効果が出ています。
ただし、鼻づまりが強い場合や子どもへの使用は注意が必要です。歯科・耳鼻科と連携しながら、安全に使っていきましょう。
● 姿勢と舌の位置も、鼻呼吸に深く関係
口呼吸の方は、舌が下がり、猫背や巻き肩になっていることがよくあります。
- 舌が下に下がる → 口が開きやすい
- 口が開く → 舌がもっと下がる
- 姿勢が崩れる → 舌が下に下がりやすい
このように、舌の動きや姿勢などそれぞれが影響し合っています。
例えばお子さんの場合、足がプラプラと浮いた状態で椅子に座っているのと、足が床についている状態では、姿勢が大きく変わります。
小さなことですが、食べたり、机に向かうときは踏み台を用意するなどしていただくのも良いでしょう。

● 最後に
鼻呼吸は、今日からすぐに取り入れられる大切なセルフケアです。日々のちょっとした意識が、お口と体の健康をしっかり支えてくれます。
鼻呼吸がうまくできない、口が開きやすいなど気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
はるまちざか歯科・矯正歯科
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